篠田研究室とは?

篠田研究室は『ネットワーク(特にインターネット)』を研究している研究室です。

研究方針

『みんなが幸せになること』でかつ『自分がやりたいこと』を それぞれのメンバーが追求する、という方針をとっています。
そのため、研究的に特に強制されることはありません。 各自が自律的に研究計画を立てて研究活動を行うことになります。
篠田研究室に配属後、何に取り組んでも自由ですが、入学1年後の研究テーマの正式な決定に際して提出するプロポーザルでは、自身の研究が社会貢献に繋がる事を説明する必要があります。相応たる理由が説明できなければ、研究テーマが指導教員から割り振られるか、研究開始自体が先延ばしになってしまいます。

研究テーマ

インターネットの様々な領域においていろいろな研究テーマで研究しています。 例としていままで行われてきた研究テーマを抜粋して列記してみましょう。

メンバーに要求される資質

当然ながら『研究をする』というミッションをこなすことができなければなりません。 そのために要求される『資質』や『能力』はいろいろとありますが、 特に必要なのは(あたりまえのことばかりですが)以下のものでしょう。

自分でものを考えることができる。
良く『本を読んでいます』という人がいますが、 本や文献は字づらを『読む』ことが目的ではありません。 『自分でなにかを考える材料』にすることが目的です。 常に外部からの入力を『自分の理解』に変換する努力をしなければ、 この業界では生きていけないでしょう。
英語
『英語ができません』『英語だから遅いんです』……。 という言い訳をするくらいなら、そもそも修士/博士に来ようと 思ってはいけません。 読むのが遅いことを自覚しているのなら何かを捨ててでもどうにかしないと 今後は…。
情報収集
『1年間で他の業界の7年間が過ぎる』といわれている インターネット業界ですから、 その進捗に追い付いていくのは大変です。 また、『インターネット』というのは様々な要素が絡み合ってできている ものですから、 『自分には関係無い』という部分はほとんどありません。 どんな分野であろうとそれなりの知識や自分の見解を持てるように 継続的に努力しましょう。
基礎知識
上で述べた条件をちゃんと満たそうと努力したうえで、 やっぱり必要になるのが『基礎知識』です。 ネットワークがどのように動くのかという知識をはじめとして、 どのような技術が『良い』もので逆にどのような技術が『良くない』ものなのか、 などといった『暗黙のルール』のような知識を得なければ、 『自分の研究』をはじめることはおろか『なにをすれば良いか』すら わからない状態になってしまうでしょう。
プログラミング
自分で考えたことを実践するための道具が『プログラミング言語』です。 鉛筆を使って文字を書ける、と同じようなレベルで利用しなければなりません。 『プログラムを書けない』というのは『文章を書けない』のと一緒です。 計算機業界にいる以上『書けない言語でも読めないといけない、 書けなかった言語でも必要なら書けなければならない』という格言(?) を覚えておくべきでしょう。
正しい言葉/ポンチ絵
他人に自分の心の中にある『概念』を説明しなければならない場面は 非常に多いです。 言葉による正しい論理構成の構築はもとより、 図/絵による説明(ポンチ絵)を使いこなせなければなりません。

要するに、『自分で考え、そのために必要な知識を得る、そしてそれを表現する』 というループをうまく回せるようにならないといけません。

FAQ(よくある質問)

一般編

(Q)篠田先生とお話したいのですが捕まりません。
(Q)篠田先生にメールを書いたのですが返事がありません。
何回かトライしてみましょう。 その際には『正しい』電子メールでアポイントメントを取ることを 強くお勧めします。 約束を取りつけるまでは大変かもしれませんが、 約束してしまえばだいじょうぶのはずです。
(参考資料: 篠田師匠の捕まえ方)
(Q)篠田先生は怖い人?
もしお会いしたことがあるのでしたら『あのような方です』としか…:)
もしお会いしたことが無いのでしたら、 是非一度お会いしてご自分で判断なさることをお勧めします。
ちなみに、とある人曰く『最近は(昔ほど)怖くなくなった』そうですが…
(Q)WIDEプロジェクトとの関係は?
篠田先生はWIDEプロジェクトのボード(評議会)メンバーです。 篠田研究室のメンバーは基本的にWIDEプロジェクトにも加入して 研究活動をおこなっています。 WIDEプロジェクトは研究コンソーシアムですので、 それぞれのメンバーが自分に適した形で参加しています。

研究編

(Q)………を研究したいのですがそちらでできるでしょうか?
全くの別分野の研究は論外ですが、 その研究テーマがインターネットに関連していれば可能性はあります。 その研究がおもしろくてかつ研究として成立するのならだいじょうぶでしょう。 今までの研究テーマなどは上の 研究テーマをご覧ください。
(Q)研究テーマの決定方針を教えてください。
さて、自分で『ぐっとこない(良いと思わない)』テーマを 研究できるでしょうか?
篠田研究室では各人の研究テーマは『自分で発見し』『自分で決める』 ということが原則になっています。 最初の数ヵ月間はメンバー間で様々な議論をおこなったり 指導教官である篠田先生とお話するなどして、 テーマを見つける時間として利用し、 研究計画書(リサーチプロポーザル)を提出する際には 『自分がやってうれしい』テーマを見つけ出すことが要求されます。
期限までに見つからなかった場合は…、 残念ながら規定年限で修了できないと思います。
(Q)UNIXが使えないといけないのでしょうか?
『研究テーマによります』としか言いようがありません。 研究テーマによっては『絶対必須』でしょうが、 場合によっては『なくても良いかも』ということになるかもしれません。 ただ、『道具として』や『素養として』使えることになっていないと いつか困る時がくるかもしれませんね。
(Q)プログラミングができませんがだいじょうぶでしょうか?
だめかもしれません。
理由は『プログラミングくらいはできるようにならないと それ以降の困難を乗り越えられないかも』ということですが。 難しいものでは無いので、一度集中的に勉強して問題自体を 無くしてしまうことをお勧めします。
(メンバーに要求される資質)参照のこと)
(Q)研究室では具体的にどのような体制で研究をおこなっているのでしょうか?
基本は『個人が立てた計画に沿っての自律的な研究活動』です。 週に1回のペースで開催されるゼミはその成果を発表し メンバー間で議論をおこなう場として利用されています。
また研究の方向性が一致している小グループを結成して、 その中で別の活動をおこなっている場合もあるようです。
(Q)拘束時間はありますか?
あります。 原則として週に一回のゼミの時間は『絶対に参加』しなければなりません。 それ以外は自分の判断で決定できますが、 特に理由が無いのなら研究室に来た方がよいでしょう。
(Q)具体的にはどんな(基礎)知識が必要なんでしょうか?
これはとても難しい質問です。 なぜなら、研究の対象となっている『インターネット』自体が 非常に幅の広い概念の集合として定義されるからです。
『ネットワークとはなにか』ということを説明できるようになれるくらい というあたりが究極的な目標でしょう。 そのためには、『ネットワーク全域を網羅した幅広い知識』と 『それをサポートできる周辺知識』が必要になります。
『本になっているものは全部』というくらいでしょうかね? といっても細かな数値を覚えるというわけではなく、 『概念』や『概念間の相互関係』を自分の中に知識体系として構築し、 必要に応じて『次の知識を取り出すための指針を自分で導き出せる』 ようになれれば良いんじゃないかと思います。
(Q)研究室には研究に必要な道具はそろっていますか?
一般に必要な機材や計算機はそろっている方だとおもいます。 あまり不自由することはありませんし、 もし必要になれば新規に導入されます。
一方、書籍/文献は基本的には自分でそろえることになっています。
(Q)研究はたのしいですか。
ええ、とっても。

生活編

(Q)体力に自身がないのですが、やっていけるでしょうか?
だめかもしれませんしだめじゃないかもしれません。
いずれにせよ体は資本ですので健康になる努力をしておきましょう。
修羅場になるかはひとえにその人の『スケジューリング能力』と 『自己能力の把握能力』にかかっています。 少ない体力でも乗り越えれる知恵があればなんとかなるかもしれません。
(Q)現在企業で働いています。 これから修士/博士として研究をするにあたって障壁はないでしょうか?
JAISTは企業派遣および社会人経験者に対して広く門戸を開いています。 篠田研究室でもいままでも数名の方が修士を取得しています。 修士/博士取得に対して要求される資質/成果物は『絶対値』として 評価されるものです。 専業の学生とは異なる問題点なども存在するかもしれませんが、 その点を理解していればあとはご自分で判断できる内容だと思います。
(Q)妻帯者/妻子持ちですが研究活動は可能でしょうか?
事実だけを述べておきます。 篠田研究室には過去〜現在にかけて多数の『妻帯者/妻子持ち』学生 が所属しています。 そして家庭生活と研究活動を両立させている方も多数います。 また、ゼミなどの参加が必須の研究室活動は平日の一般的ワーキングタイム におこなうようになっています。
ただ、一般論を述べるなら、 家族の理解やサポート無くして研究活動を効率良くおこなうことは 『事実上不可能』である、ということになります。 修士/博士の取得は数年間を費やす大事業ですから、 生活を共にする人々の理解とサポート体制を築くことが必須でしょう。 (妻帯者Aの言葉)
(Q)失礼ですがメンバーの方々の生活時間帯を知りたいのですが…
研究室に人がいるのは朝の9:00くらいから朝の9:00くらいです:) その時点の構成メンバーによりますが、 今までは比較的夜型の人が多く夜中に人がいる可能性が高いように 思えます。

進路編

(Q)修士/博士取得後の進路が気になって眠れません。
パターンは2つあります。
  1. 普通の就職活動をして就職試験をうけて就職する。
  2. 腕を磨いて磨いて磨いてだれかに拾ってもらう。
どちらにせよ、たぶん、きっと、『ネットワーク関連』の 業種に就くのでしたら、それまでにやらないといけないことは一緒です。 外部観測的には修士/博士は『ネットワークのエキスパート』であることが 要求されますので、在学中にそれなりに頑張る必要があるでしょう。
参考までに今までのOB/OGの進路の例を挙げておきましょう。 篠田研究室では、扱う話題がコンピュータの基礎に近く、研究/開発/運用には多額の資金を必要とするため、割と大企業の方が社員と話が合う傾向にあり、行きやすいとは思います。中小企業やスタートアップはネットワーク以外の分野を扱う企業が殆ど(Webアプリ開発、ロボット、人工知能など)で、企業規模が小さい故に即戦力を求められるため、逆に厳しいような気がします。
(Q)博士後期課程に進学したいのですが…
必ず必要なことが一つだけあります。 まず指導教官である篠田先生と相談してください。
ふざけていると思わないで欲しいのですが、それから べきだと思います。前期課程から考えると最低でも5年はかかる 一大事業ですから、よーーーーーーーーーーく、考えましょう。 さらに、 も考えておくべきでしょう。
覚悟としては、 なんて辺りが必要かと。
まあ、自分の人生ですから後悔の無いように。
ちなみに、社会人博士という方法もありますので、修士卒で就職してからでも十分に目指せます。その方法を取る場合は、社会人博士を支援する制度があり、実際の取得者が多い企業に入る方が良いと思います。
博士取得は自身が仕事を得るあるいは、自身が仕事を有利に進める上での手段(世界標準としては博士持ちだけが研究者)に過ぎず、その道程も冗談抜きで厳しい(本当の意味で学術的な新規性があるかどうか厳しい審査が行われる)ので、取得にかかるコストと実益のバランスを考慮した上で進学を決定するべきです。

その他

(Q)研究室を見学したいのですが…
可能です。
まず、篠田先生もしくは篠田研究室のメンバーに対してその旨を ご連絡ください。個別に折衝することになるとおもいます。
(Q)その他質問があるのですが、どこに聞けばよいのでしょう?
篠田研究室 宛にメールをくだされば、 誰かが答えてくれると思います。

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